
前回は「切削加工」について、説明しました。
アルミのかたまりから削り出された部品が、実際の製品部品になるまでには、ここから、さらに工程を踏みます。
「マシニングセンター」と呼ばれる、コンピュータ制御の機械にアルミをセットする時、高速で回転する刃物がアルミに当たるわけですから、それによって揺れたりブレたりしないように、かなり強い力で材料を固定します。
削り出されたばかりの部材には、この固定時の「つかみ跡」や、削られた細かいアルミが当たった事によってできる無数の傷などが付いています。これらを全て取らなければいけません。
なぜなら、これらを放っておくと、その後の「ショットブラスト」、「アルマイト処理」を経ても傷が残ってしまう事が多いからです。
そこで、やはり、手作業の登場なのです。

バルミューダデザイン製品に多用されている無垢のアルミ材料からの「削り出し」という製造方法。工業の世界では、「切削加工」と言います。
同じ形にするのにも、プレス加工品やダイキャスト品と比べて非常に時間がかかるため、とても高価な製造方法です。しかし、ただ高いだけなら、何もその方法を選ぶ事はありません。
バルミューダデザインが「削り出し」の部品を多用するのは、主にその仕上がりの美しさが理由です。例えば、「角」。部品のエッジ部分です。他の加工方法だと「型」や「抜き」の問題でどうしても角が丸くなったりしてしまうのですが、切削加工品だと、ぱりっとしたシャープエッジで仕上がります。
私たちの製品の多くは、デザイン上、このシャープエッジが重要である事が多いのです。そして製品デザインの持つオーラを守るために、切削加工という方法を選んでいます。

バルミューダデザインのほとんどの製品に使われているアルミの削り出しという製造方法。
実はこの加工を行なう提携工場はバルミューダデザイン小金井ベースのすぐ近くにあります。歩いて30秒。
「削り出し」とは、無垢のアルミニウムブロックを「削って」形にする製造方法。マシニングセンターというコンピュータ制御の大きな機械の中に材料をセット(固定)し、ドリルやエンドミルと呼ばれる切削工具で少しずつ削っていきます。
この工程については、今後このブログでも触れていくと思いますが、実は出来上がった部材は、この加工直後が最も美しいのです。削られた部分が虹色に光っています。削りたての実物をお見せできないのが残念です。
でも、このままだとすぐに傷だらけになってしまうので、製品には出来ません。製品になるには、この後、磨き工程、ショットブラスト、アルマイト、塗装などの表面処理という工程を踏みます。
ちなみに写真は、もうすぐ発売予定のフロアライトSilenceのベースの裏側部分。ただの丸いベースに見えますが、シンプルにするために削り出しで作られています。