GreenFan Studio
開発ストーリー

夏を快適に過ごすための扇風機 GreenFanの開発から15年。

環境や大気の状態は変化し、夏の暑さは激しさを増すばかり。
黄砂や花粉などの影響で、窓を開ける機会も少なくなり、
自宅での風の使い方が変化していると感じていました。

現代の生活の中で風をもっと自由に、そして便利に使う事ができないだろうか。
GreenFanを新しく解釈した、
オールシーズンファン GreenFan Studioの開発ストーリーを紹介します。

Gen Terao バルミューダ代表 寺尾 玄

あの風がほしい

時は2010年。バルミューダの家電事業は、同年に発売した「GreenFan」から始まりました。それは後に、世界各国で特許技術となる独自の二重構造の羽根を持ち、従来比1/10以下の消費電力となるDCブラシレスモーターを初めて搭載した扇風機。
従来の扇風機の人工的で不自然な風は、身体が冷えすぎて当たり続けることができず、一人で使っているのに首振り機能をオンにするので、たまにしか風が当たりません。暑い日に本当に欲しいのは、風そのものではなく、涼しさのはず。扇風機は実は、肝心の涼しさを届けていないのではないか、と不満に思っていました。自然界を吹き抜けていくあの気持ちの良い風と心地よい涼しさが部屋の中で再現できればいいのに。それを実現するためにはまず、扇風機の前に、風そのものを開発する必要がありました。

扇風機を再発明

自然界の風と扇風機の風の違いはどこにあるのだろうか?その違いを確かめようと、近所の駐車場で、何時間もじっと風に当たっていたこともあります。体感だけではなく、スモークマシンを使って動画を撮ったり、風速計で計測したり。二つの風を、よーく比べてみると。自然界の風は、大きな面積で優しく吹き抜けていくのに対して、扇風機の風は面積が狭く、渦を巻いた風になっていることがわかりました。これが人工的な風だと感じる理由です。渦成分を無くしながら風の面積を大きくするために考えたのが、独自の二重構造の羽根でした。スピードの違う二種類の風を同時に送り出すことで、それらは圧力差によって引き寄せられたあと、ぶつかります。そこで渦成分がなくなり、その後大きく拡散しながら前に進む風に生まれ変わります。風の面積は従来に比べて4倍。風速は遅く、優しく豊かな風です。まさに自然界の風が再現されていました。

この風にたどり着くまで、期間にして一年以上。あのころの私はおそらく、日本で一番、扇風機のことを考えていた、扇風機野郎だったと思います。朝起きてから夜寝るまで。スキー場のリフトに乗っている時も、カツカレーを食べている時も、ひたすらに考え続けていました。

家電メーカーを作る

実はGreenFanの開発をしていた2009年、バルミューダの前身である「有限会社バルミューダデザイン」は、倒産の危機に瀕していました。当時は私を含めて3人の小さなものづくりの会社でしたが、長引くリーマンショックの影響を受け資金が尽きようとしていました。どうせ倒れるならと思い、残されたすべての力をGreenFanの開発にかけます。この扇風機さえ発売できれば。この扇風機さえ世に送り出せれば。
いつしか私たちの中で夢をつなぐ存在となっていったGreenFan。羽根の開発に成功し、発売にこぎつけたのは2010年のことでした。まったく新しい扇風機 GreenFanは、自然界の風、省エネ性能、静音性などのコンセプトが世界中の人々に受け入れられ、バルミューダを代表する商品となりました。そしてその後の、空気清浄機、加湿器へと続くバルミューダの家電事業の原点となったのです。

新しいものは
次の日から古くなる

初代 GreenFanは、どこから見ても扇風機に見えること、どこから見ても新しいと感じることを主題にデザインされました。そのシンプルで新規性の高いルックスもおそらく、ヒットの一助になったのだと思います。そしていくつかの空調家電をリリースした後、デザインチームは壁にぶつかっていました。新しさばかりを追い求めるうちに、デザインは画一的になり、アイディアも出なくなっていったのです。悩んだ私たちは、アウディで活躍された和田智さんに、外部デザインディレクターとして参画してもらうことにしました。初回のミーティングで彼が言った言葉に衝撃を受けます。「新しいものは次の日から古くなる。美しいものは百年たっても美しい」いやあ、参りました。その通りです。「新しさ」自体が価値を持つのは、一瞬のことなのです。
私たちは光の反射から、モノの形を認識します。徹底的に美しい面を張り、ハイライトと陰影を作り込んだGreenFanの後継機が2014年に発売されました。「The GreenFan」のデザインは10年間、変わっていません。

風の使い方

The GreenFanは伝統的な形をした扇風機として完成されたデザインを持っています。ではなぜ、新たにGreenFan Studioを作ろうと思ったかというと。当時に比べて、暮らしの中での風の使い方が変化してきたからです。以前の扇風機は、その風にあたり、涼を得るための道具でした。
しかし時代は変わり、大気の状態や夏の暑さも変わりました。黄砂や花粉、猛暑の影響、またエアコンの性能も良くなったことなどで、最近では一年を通して以前より窓を開ける回数が減ったと感じます。それに伴い、我が家の扇風機の使い方も変わってきました。冷暖房効率を上げるサーキュレーターとして、部屋干し衣類の乾燥機として、どこにでも持ち運べる換気扇として。むしろその活躍する機会は以前より多く、夏だけ使う道具だった扇風機は、一年中、便利に活躍する道具に変化しました。使う場所もリビングだけではなく、家の中の様々な場所へと広がっていきました。

2024年 デザインの旅

GreenFan Studioは現代の暮らしの中で、グリーンファンテクノロジーによる広くて豊かな風や、空気循環をより便利に、より有用に使うためにデザインされています。全体的なキャラクターは、アトリエなど制作現場にある道具をイメージしました。
ベースのない三脚型の接地部は移動しやすく、どこにでも素早く置けるように。脚を金属にすることにより、素材の上質さと軽やかなヌケ感を両立しています。デザインチームが特にこだわったのが、ケーブルでした。使用範囲を広くするために、従来のおよそ倍の3mの長さのケーブルが採用されましたが、束ねて本体に掛けた時に美しくキマるようにデザインされています。少しラフで美しい雰囲気ながら、極めて均整の取れたプロポーション。GreenFan Studioは、バルミューダが考える最も現代的な送風機。清潔で快適な毎日をお届けします。

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GreenFan series

グリーンファンテクノロジーを搭載した、
バルミューダの扇風機とサーキュレーター

扇風機

  • GreenFan Studio

    扇風機はもちろん、
    サーキュレーターとしても。
    美しいオールシーズンファン

  • The GreenFan

    心地よい自然の風と静けさ。
    10年以上愛される
    扇風機の決定版

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サーキュレーター

  • GreenFan C2

    小型・消臭・ポータブル。
    多機能サーキュレーター

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  • GreenFan Cirq

    15m先まで届く大風量。
    シンプルな機能の
    サーキュレーター

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