時計をめぐる冒険
なぜ時計なのか。話せば長くなるストーリーがあります。
開発している期間を通して、時計という道具の意味を、深く、深く考えることになりました。
私たちの、時計をめぐる冒険。その一部をここに記します。
ぐっすり眠りたい
ぐっすりと眠る。子供の頃、あんなに簡単だった事が、大人になると難しくなります。日々は忙しく、明日のことも考えなければなりません。私はここ数年、寝付きのためにタブレットなどで雨の音をかけることが多くなっていました。しかし、どの雨の音もイマイチ納得がいかず。そして目覚ましは、携帯電話。枕元にこれらのソーシャルな道具が置かれていることも睡眠の質と関係するのかもしれない。そんなことを考えはじめていました。
そしてふと思ったのは。眠る時にとても良い音で、優しい雨の音を流してくれるモダンなテクノロジーで作られた、パーソナルなクロックがあったら良いのに、というアイディアでした。
Light Hour
では、そのクロックは、どのような姿をしているべきなのでしょうか? The Clockのデザイン作業は、暗い空間では時計の針が見えない、というシンプルな課題から出発しました。文字盤自体を発光させて、針をなくしたらどうでしょうか。しかし発光部は、「光っている」ではなくて、「白くペイントされている」ように見せたい。
こんな無邪気な思いほど、実現するために労力が必要です。とても大変でした。信じられない数のアイディアが必要で、それらを実現するために、非常識な工程をかけて作られる部品が使われています。そして光とその動きの利用は、実は想定していなかった数々の表現を可能にしたのですが、それはまた後でお話しします。
アルミ削り出し
独自の時刻表現を際立たせるため、クロック本体のデザインは、極めてシンプルに、現代的なものに仕上げたいと考えました。これを実現するために必要だったのが、アルミニウムからの削り出しで作られたボディです。それは、あるチームとの関係がなかったら、実現しなかったでしょう。元アップルのデザイン責任者であり、現代を代表するデザイナーである、サー・ジョニー・アイブと、彼の率いるLoveFrom社です。
彼らとの友情は数年前から始まり、2026年現在、私たちとの協業が進行しています。その協業の中で、彼らと数十年に渡って先端の加工技術を追求してきた部品ベンダーと出会うことができました。The Clockの部品は、そんな中の一社で作られています。素晴らしい出来栄え。Thank you , Jony !
雨、コオロギ、雷。
ぐっすり眠るためにと、考え始めた道具です。その音質は、光の表現とともに最も重要視された点でした。全てのトラックは、社内のデザイナーと外部のミュージシャンとで構成された、サウンドチームが制作しています。リアルな音源や、楽器の演奏を組み合わせて、トラックを制作していくのですが、その作業には、ある困難さが伴いました。眠くなるのです。リラックスするから。
そんな中で作られた数々のトラックの中で、特に私が気に入っているのは「LongRain」と名付けられた曲。夏から秋にかけての夜。草むらに静かに雨が降り、コオロギが鳴いています。たまに落ちる水滴は手前に、雷鳴は遠くに聞こえるように設計されています。The Clockの音響の臨場感と共に、深い落ち着きをお楽しみください。
親しみと人間らしさ
The Clock は、1時間ごとに時報を鳴らします。(もちろん、アプリでオフも可能)この時に文字盤の光は、振り子の動きをするのですが、その自然さを実現するために、デザインチームは国立科学博物館にフーコーの振り子を見学しにいきました。Relax Timeの複雑な光の動きは、遠くの街の明かりが明滅する様子や、星々の煌めきを参考にしています。
今回、光による時刻表示が考案されたのは、当初は視認性の向上が目的でした。しかし、そこに動きを伴わせたとき。より有機的で、温かみのある時間の表現が可能になったのです。The Clockの全ての音と光の動きは、人間性をテーマに作られています。
「時刻」と「時間」
普通、製品開発は、物理現象について検討されます。おいしいトーストはどのような化学変化によって実現されるのか、など。しかし今回はそうはいきませんでした。時間という哲学的なテーマについて考えることになったのです。
今回、私たちは、「時刻」と「時間」が異なることに気がつきました。「時刻」とは人類の社会基盤であり、数字で表されるもの。試験や面接に遅れるわけにはいきませんから重要です。そして「時間」とは、もっと偉大なのでしょう。「時刻」が発明されるはるか昔から流れ続け、実際には私たちは、その下で生きているのだと思いました。良い時間を。過ごしたいな、と思いました。
気楽で、心休まる空間
The Clockの試作品が我が家に来てから数ヶ月が経ちました。私の暮らしで大きく変わったことが二点あります。一つは、夜、眠る前のひとときの過ごし方。毎晩、リビングでThe ClockのRelax Timeをかけているのですが、柔らかな雨やコオロギの鳴き声の中では、光る画面を見る気がしません。本を読むようになりました。そしてもう一つ。スマートフォンをリビングに置いて眠るようになったことです。ソーシャルデバイスのない寝室で眠るのは何十年ぶりのことなのでしょうか。そこには。とても気楽で、心休まる空間が広がっていました。なんというか、手足が思い切り伸びる感覚なのです。すっごく、おすすめの体験です。
アルミニウムのブロックから、精密に削り出されたバルミューダのクロック。優しく鳴り始めるアラームや、夜のひとときを落ち着きの時間に変える“Relax Time”など、1日を通じて良い時間を過ごしていただくためにデザインされました。専用アプリBALMUDA Connectとの連携でより便利に、自分好みの設定に。さまざまな場所に持ち運べるよう、布製の収納袋が付属されています。
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