バルミューダが研究開発中の小型風力発電タービンを、JAXA(宇宙航空研究開発機構)にて性能確認。10月30日(月)より屋外での実証実験を開始。


今年8月に発表しました小型風力発電機の研究開発について、2023年10月30日(月)に群馬県にて屋外での実証実験を開始したことをお知らせします。

この度の実証実験は、バルミューダの発電用タービンの屋外での性能確認および、風車として効率よく風をとらえるための技術確立を目的として実施します。更なる研究開発と実証実験を重ねることで、小型で高効率の風力発電を実現し、再生可能エネルギーの利用可能性を最大化するために取り組んでまいります。

BALMUDA Energy Projectについて:
https://www.balmuda.com/jp/energy_project/

 

JAXA(宇宙航空研究開発機構)で風洞実験を実施(2023年9月)

今回の実証実験に先立ち、2023年9月12日(水)にJAXA(宇宙航空研究開発機構)での風洞実験を実施しました。

バルミューダが研究開発している発電用タービンを実際に用いた実験では、周速比3以下の領域でタービンの変換効率48.1%を記録。これは、従来の風力発電機と比べて、低い回転速度で高いエネルギーの変換を実現した結果となります。本計測結果の詳細は、今年12月に行われる日本エネルギー学会の風力エネルギー利用シンポジウムにて発表を予定しています。

 

バルミューダの発電用タービンについて

特許出願中のバルミューダのモダン・マルチブレードタービンは、GreenFanを原点とする独自の二重構造を特徴としています。内側と外側に二種類のブレードを配置することで、それぞれが回転力を生み出し、これまでになかった特性を実現します。

一般に発電用タービンは、受ける風に対して回転速度が速いほどエネルギー変換効率が高まる傾向にあり、現在は細いブレードを持つプロペラ型が主流になっています。バルミューダは高効率で安全性の高い小型風車の実用化をめざしており、そんな中で挑むのは、モダン・マルチブレードタービンとよばれるジャンル。社内外の実験では、下図のように低い周速比で高いエネルギー変換効率を実現しており、今後の屋外での実証実験でさらなる技術確立を目指していきます。

(主要な各種タービンのパワー係数と周速比の関係の一例)

*1 パワー係数:風のエネルギーを1とした時に、タービンが変換できるエネルギーを表す値
*2 周速比:羽根の先端が風速の何倍の速度で移動しているかを表す値